
2020年夏、イタリアはミラノ、Cusano MilaninoのDE ROSAオフィスが模様替えをしました。それまでのミーティングルームは、GEWISSトレインの写真が壁一面にプリントしてありましたが、一転してアバンギャルドなデザインに生まれ変わりました。手がけたのはミラノを起点として活躍するアーティスト、Viper Haze(バイパーヘイズ)。彼は活動や作品をSNSで発信するアーティストで、プロフィールをはじめとした詳細は公開されていない、謎多き人物ですが、彼の目的は都市化で色を失った街に、鮮やかな色をつけること。DE ROSAのレースシーンを象徴するようなオフィスは、Viper Hazeの手によって別物となりました。デザイン(Viper Hazeの言葉を借りれば「落書き」)のコンセプトは「夜景の谷に飛ぶ蛍」。
DE ROSAがViper Hazeと手を結んだのは、彼がミラノのアーティストであり、その将来性を期待しているからに他なりません。DE ROSAは自分たちがミラノのブランドであること、そしてミラネーゼであることに強い誇りを持っています。さらにミラノは世界の流行の発信地でもあり、DE ROSAは自らが生み出した自転車に、必ずミラノの色香を加えます。Viper Hazeとタッグを組むことも、こうした背景があるのです。そしてDE ROSA 2022 COLLECTION、満を持してViper Hazeデザインのモデルがラインアップに加わります。
そのViper Hazeが、MERAKとSK Pininfarinaをカンバスに、彼の世界観を表現したモデルが、2022DE ROSA COLLECTIONのイメージとなります。フレーム上の文字ですが、すべてがViper Hazeによる手書き文字で、事前にデザイン画なども用意されず、何の迷いもなく書き上げたものです。それゆえ同じものはふたつとありません。Viper Hazeが手がけるMERAKとSK Pininfarinaは、DE ROSAの「レトロ・フューチャー」コンセプトの延長線上にあり、最新の彼らを体現したモデルと言えます。
伝統を重んじることはブランドの確固たる軸足。しかし新進気鋭のアーティストと手を取り合う柔軟性を持つことは、新しい時代のDE ROSAの一面。彼らのコンテンツがまたひとつ増えました。


フレーム販売モデル
DE ROSA × Viper Haze | |
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■MERAK Viper Haze | |
サイズ | 43・46・48・50・52・54・56 |
カラー | PSYCHEDELIC BLUE |
フレーム価格 | ¥1,100,000(税込価格) |
■SK Pininfarina Viper Haze | |
サイズ | 46・48・50・52・54・56 |
カラー | CRAZY BLACK |
フレーム価格 | ¥990,000(税込価格) |
