Metal Bikes - メタルバイク

DE ROSAは2019シーズンに向けて3つの新しいモデルを発表しました。この時代において、DE ROSAの企業規模で3つのニューモデルを同時発表すること自体に驚きますが、そのすべてが金属フレームであることがDE ROSAらしく、またDE ROSAだから成し得たことと言えます。しかもしっかりとキャラクターを分けてリリースしてきたところが興味深く、ブランドの本質を説くことに必要なのは大規模な設備や潤沢な資金ではなく、HistoryやそれにまつわるStoryを持ち、そしてそれらを製品として具現化できるIdeaとActivityを持ち合わせていることが肝要であることを、無言のうちに3つのモデルが語っています。

DE ROSAは今年で創業65年。寡黙なartigiano、Ugo De Rosaがスチールパイプの溶接を始めてから40年後に産声をあげたモデルが、チタンを素材としたフレームでした。そして迎えた2018年。ニューモデルのANIMAは、DE ROSAがチタンフレームの製造を始めてから25年目に発表されたモデルです。イタリア語で魂や心を意味するANIMAは、これからも伝統的な金属フレームはもちろん、時代に即した金属フレームを作り続けるDE ROSAの意思表明であり、彼らのこころでもあります。

ふたつめのニューモデルは、素材にスカンジウムを選択した硬派なKERMESSE。その名をベルギー市街地で行われるクリテリウムからインスパイアされたというKERMESSEは、DE ROSAのバイクを語るときの常套句である「快適性」とは距離を置く、ラインアップのなかでも個性的なモデルです。軽量かつ頑丈に組み上げられた黄金色のフレームは、乗る者に「足が売り切れる前に勝負を決めろ」と言わんばかりに責め立てます。KERMESSEは、この時代においてレーシングフレームを金属で作り上げると「こうなる」という、DE ROSAの答えであり、提案でもあります。

金属フレームのニューモデル。みっつめは“Rabo”。65年前にUgo De Rosa自身が組んだ自転車フレームに対して、初めて対価が支払われたこと、そしてDE ROSAのビジネスとしても、現代のBLACK LABELにつながるブランドの源流である第一歩としての象徴が、このモデルの名前に選ばれました。Rabolini氏。Ugoの初めての顧客であり、親友でもあったRabolini氏のニックネームが“Rabo”でした。DE ROSA Family以外の人物名をモデル名にすることは珍しいですが、数多のストーリーを製品に投影させてブランドヒストリーを語ることはなかなかできることではありません。時として、DE ROSAの持つ「引き出し」の多さに驚かされますが、Raboは製品化として新しいアプローチであることはもちろん、バイクの仕上げには乗り手のセンスが物を言うことも事実。ユニークなモデルの登場です。

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